親から離れて
日本知育玩具協会・知育玩具マイスター/認定講師の船越智子です。
数週間前くらいでしょうか、わが子が、学校の金管バンドでお世話になっている方より、あるアマチュア管弦楽団の演奏会のチラシと招待券を頂いてきました。それを見せて、私にこういったのです。
「この演奏会に行きたい!」と。
チケットは一枚、しかもその日私には、ほかの予定があることは既に伝えていました。私としては、わが子を一人で行動させるのもやや心配…と思っていました。
「お母さんは、この日○○に行く予定だから困ったなぁ…。しかも、チケットは一枚ね。一緒にはいけないけれど。」
と伝えましたら
「一人でも聴きに行きたい」
と強い意志を伝えてくるわが子。
う~~む、困った。
ただ、私の予定があるからこの予定は勘弁して私についてきて、というのも、それはそれで酷な話&年齢になっていますし、送り迎えをすればかなえられないこともないかな…という状況…。
子どもももう小学校高学年、一度やってみますか!と私が決心。
そんなわけで、「お母さんが一緒に行かなくてもよいなら、こういう予定にしましょう」と、迎えやその他、折り合いをつける相談をしました。
わが子は大喜び!お母さんがいないという状況も、ちっとも心配している様子はありません。演奏会を心待ちにしていました。親としては、嬉しいような、さみしいような、そして不安も少々…。
そして、その演奏会が今日でした。わが子に連絡手段を持たせ、終わったら必ず連絡するようにと伝え、会場入り口まで付き添い演奏会へと送り出しました。
私はというと、係の方にこっそり終演予定時刻を伺い、その頃に連絡がなくとも迎えにいこうという算段でいましたら…ちゃんと終演後、わが子は、私に連絡をしてきました。
「演奏会が終わったので迎えに来てください」と。
このくらいの年齢の子なら、当たり前にできることなのでしょうが、私はわが子の様子に感動してしまいました。
無事に会えて帰り道、私はわが子に、「演奏会はどうだった?」というオープンクエスチョン(イエス・ノーで答えられない質問。わが子のような自閉症スペクトラム障害のある人には、難しい質問です。)を、思わずふっとしてしまいました。あっ、しまった、と思っていたら
「いい演奏だったよ。とっても楽しかった」
と答えてくれました。とても興味のある音楽のこと、そして自ら聴きに行きたいと願った演奏会だったので、答えることもできたのかもしれません。
子どもに○○をやらせたいけど親から離れることを不安がる…そんなときは、本当に子どもがやりたいと感じているか、親目線で『やらせ』ていないか、ちょっと立ち止まって考えてみてくださいね。
子どもの意志あるところを支えてあげれば、親から自然と離れてみようと思えてくるようにもなってきます。そして、親が思う以上に成長してくれることもあるかもしれませんよ。
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