子どもが望むこと、子どもが望むモノ
日本知育玩具協会・知育玩具マイスター/認定講師の船越智子です。
同じ歳の子がいても、その子ども達の育ち方が違っていて驚く、という話を時折耳にします。それぞれ別の人間、よくあることよと思うかもしれませんが… よくよく考えると、たいていの親御さんはその子に良かれと思う事柄を与え、愛情をもって育てることでしょう。それなのに、なぜそんなに差が出るのでしょうかと、不思議に思いませんか?
ただ、大体の場合は、わがまま放題の子には、訳があります。
「年齢や発達に合わないモノを与え続ける」
これです。 これがあると子どもはわがままになります。 具体的には、わがままな子は、「何でも子どもが欲しがるものを与えられる」という環境下で育っています。
どうしてこういうことが起きるのかというと、育児書の類には “子どもが望むモノを全て与え、子どもがやりたいことは全てやらせる”と、解釈されるような記述が多いからです。それを読んで、親御さんは良かれと思って、子どもが望むモノをすべて与えてしまうのです。
しかし、それらの本をよく読んでください。それらに大抵書かれているのは、「子どもが望むことをしてあげる」なのです。 「子どもが望むことをしてあげる」と「子どもが望むモノを全て与える」は全く違うのです。
子どもが望むこととは、生きていく上で必要なことや子ども自身が成長するために必要な事柄です。例えば、
・赤ちゃんだったら、空腹だったりオムツを変えて欲しいだったりといったことの訴え(多くは泣くことで訴えます)に、対応してあげる。
・小学生だったら、友達と遊びや考えを共有することについて手伝ってほしいという訴えや、○○をしてみたいけどどうしたらいいの?という未知の活動に対しての相談に乗ってあげる。 等々
…といった事柄です。「子どもが望むこと」をしてあげることは必要、しかし、「何を与えるか」は親が判断しなければならないのです。
あなたの身近な小さな子どもが「寒天ゼリーをお腹いっぱい食べたい、食べてもいい?」って聞いてきたら、どうしますか?
「そんなに食べたら、おなかが痛くなりますよ。やめようね。」とか「このくらいの量ならいいですよ(といって具体的な量を取り分けてあげる)。」とか、そういった形でしめして、お腹いっぱい食べることはさせないでしょう。親が判断するとは、そういったことなのです。そうして、子どもに様々な知識やノウハウを、日々、伝えていくのです。
でも、今、わが子になにを与えるべきなのか、なにを与えてはいけないのかが、価値観の多様化として、分かりにくく感じられているのも事実です。
子どもにとって大切なこと、必要な遊びとは何かを、親御さん方に学んでいただいて、それを子ども達に伝えていただき、子どもたちが真の意味で豊かに生きられるようになる、そのお手伝いのひとつとして、私は講座を開講しています。
0コメント