デジタルデトックス子育てフェスティバルあいち (開催報告)

こんにちは、日本知育玩具協会・知育玩具マイスターの船越智子です。


最高気温が38度となった、この日の愛知県刈谷市。そんな気温のような「デジタル機器から離れて、子どものために幸せでよい遊びを」という関係者の熱い思いが詰まったイベントが、8月11日、愛知県刈谷市・刈谷産業振興センターで開催されました。


デジタル機器によるゲーム類で遊ぶ子ども達を目にすることが日常である昨今ですが、「それって良くないんじゃないか?」「できるなら子どもから離して育てたい」「でも、そうするとなるとどんな遊びがあるのだろう?」 などと、大なり小なりデジタル機器とのかかわり方とそれを補える遊びに疑問を抱いている親御さんは、たくさんいらっしゃることと思います。私も日々途切れることなく、親御さん方からそういった話をお聞きしています。

そんな思いを反映するかのような盛況ぶりで、入場数は、実行委員会が想定していた人数をはるかに上回る、約550名!大盛況でした。


このイベントで開催された、講座の数々をご紹介したいと思います。


「デジタルデトックス子育て講座」 

ちょっとだけなら…とスマホを子供に見せて機嫌を取ることが、いつの間にか習慣化していないでしょうか?そういったスマホでの子育ての危険と、スマホなしで感受性豊かでキレない子どもを育てる方法を学ぶ講座です。

・ テレビやスマホ、ネットによる子どもへの悪影響は何か知りたい

・子どもをデジタル漬けにしたくないけど、どうしたらいいのか分からない

・なんとなく良くないとは知りつつも、確信が持てず、ついスマホを与えてしまう…

そういった思いを持たれている親御さんは、まずはデジタル機器を子どもに与えることは絶対にやめると決めて手放すこと、そしてそれに費やしていた時間に、アナログ遊びを十分に入れてあげること、これが肝心ですね。

このイベントの基調ともいうべきこの「デジタルデトックス」の講座は、満席となった講座でした。


さて、いざ、デジタル機器での遊びを手放したら、補う遊びが必要です。どんな遊びを補うのでしょう?その疑問にもお答えできる、様々な講座も開催されました。


「創造性豊かな本好きの子に育てる 魔法の読み聞かせ講座」

絵本好きな子に育てるための読み聞かせの方法を学ぶ講座でした。

読み聞かせの最後に、おはなしの中の教訓を話して躾をしようとしたりしていませんか?それ、実は、読み聞かせには必要のないことなのですよ。子どもが物語の世界にぐっと浸り、想像力の翼を広げられるような読み聞かせこそが、本好きの子を育てます。


「赤ちゃんのためのミニ積木講座」

小さな子どもの力をグングン引き出す、夢中になれる積木の選び方と遊び方を学び、実際に遊びを体験出来る講座でした。


「よいおもちゃの選び方・与え方講座」

子どもの発達にピッタリな、安全で遊びこめるおもちゃの選び方と与え方を紹介する講座です。こちらの講座は、ちょっとスタッフとしての働きは休ませて頂き時間を確保して、私自身も受講させていただきました。私自身は4歳以上のお子さんを対象とする遊びを主に伝える知育玩具マイスターですが、他の年代の知識をも蓄え磨き、再確認するためにも日々学ぶことは欠かせません。

0歳~3歳ぐらいの小さいお子様をお持ちの親御さんが中心の受講で、土曜日ということでお父さんの受講者の方も多かったのが印象的でした。ご両親ともども学び、そのメソッドのもとに数々の玩具と適切に出会っていけるお子さんは、きっと幸せですね。

講座の中では、講師の説明の傍ら、リアルタイムで説明されている事柄に合致する実際のおもちゃが次々に出てきて、見て・体験させていただくことができます。親御さんたちと共に参加していた小さな子どもたちも、次々に出てくるおもちゃに目をキラキラさせていました。体験時間は夢中で遊んでいて、帰り際にはもっと遊びたいとべそをかいちゃう子も…。小さな子どもの遊びへの情熱と集中力を、改めて実感しました。


「キュボロ・スカリーノ はじめての玉の道講座」

昨今のご活躍目覚ましい将棋棋士の藤井聡太さんが、幼いころに遊ばれていた玩具ということで非常に話題になっているキュボロ。そして、そのキュボロとおなじような集中力・思考力・直観力が養われる、玉の道の玩具スカリーノ。少しコツがわかってくるととても楽しい玩具ですが、その初めの一歩が難しい…そのハードルを下げる、「少しのコツ」から学べる、初めてでも大丈夫な玉の道講座でした。



「初めてのドイツゲーム講座」

昨今、アナログゲームのブームが来ていて、テレビなどでも取り上げられる機会が増えてきました。他の人とかかわりながら遊ぶことで、子どもの成長・発達にも様々な良い影響を与えられる玩具のひとつ、ドイツゲームについて、いつから始めるとよいか、どんなゲームが最初はお勧めなのか、いろいろな能力の育つドイツゲームの始め方を学ぶ講座です。ドイツゲームの取り入れ方・家庭での習慣化の方法なども学び、初めてのゲームとしてお勧めなドイツゲームを実際に体験出来る講座でした。



「4歳からの親子で楽しむドイツゲーム講座」

「初めてのドイツゲーム~」から少しだけ大きくなった、4歳以上からの子どもたちにピッタリの、記憶力・観察力・俊敏性・社会性などたくさんの力を育て、 親子で夢中になれるドイツゲームの遊び方を紹介する講座でした。こちらももちろん、実際にドイツゲームを体験できます。



「玩具の個人コンサル」

「自宅にはおもちゃがあるが、それを使っていまいち遊んでくれない」「次に買い足す玩具は何が適切なのか」といった様々な「我が子・我が家に必要なおもちゃを教えてもらう・アドバイスしてもらう」、そういった玩具のコンサルでした。



講座の後は、のびのびと、実際に様々な玩具に触れて、遊んで、十分に体験していただきました。


こういったイベントは一過性のものとしてでなく、後々もずっと、家庭に常にあるものとして取り入れていただくきっかけとなることが目標でもあります。参加者の方からは、「積木は赤ちゃんの遊びでは決してないのですね」、「こんなに何度も夢中になって遊ぶ我が子を初めてみたのでこのゲーム買いたいです。」、「じっと玩具から離れない、こんな集中力が2歳の我が子にもあったなんて…驚き!」など、アナログ遊びとの出会いについて、様々な感想をいただきました。きっと、そういった参加者の皆様の中で、生活の習慣のひとつとしてアナログ遊びが家庭に息づいていくきっかけとなってもらえるような一日になったことと思います。

Tomoko Funakoshi Website

一般社団法人日本知育玩具協会・ 知育玩具マイスター/認定講師